障害者支援費制度とホームヘルパー
障害者支援費制度とホームヘルパー
介護保険によるサービス利用者は、原則として65歳以上の高齢者です。
40歳から64歳の人のなかにも介護保険サービスの利用者はいますが、
老化にともなって発症する病気(脳梗塞や慢性の関節リウマチなど)で
介護が必要になった場合に限られます。
その一方で、心や身体に障害をもっている人のなかには、若い人や
老化による病気以外で障害者になった人もいます。
こうした人々は、かつては障害があるゆえに一般社会から隔離された生活を
強いられたこともありました。
しかしながら、どんな障害がある人でも
「地域社会の一員として生活する権利がある」というノーマライゼーション
の考えが広がり、さまざまな支援サービスを利用しながら社会参加を
果たす人が増えてきています。
支援サービスを利用するうえでは、高い利用料が必要になることも
あります。
そこで、障害者の多くは障害者手帳を取得し税金から補助を受けて
いますが、介護保険以前の高齢者介護と同じく、サービスの内容と量が
行政によって決められていたのです。これでは、
自分の意思で、自分らしい社会生活を営むという障害者の思いは
なかなか実現しません。
多くの障害者が「自分の意志で、自分らしく」という思いを強く
訴えた結果、2003年4月に障害者支援費制度が誕生しました。
これは、支援サービスの内容と量、そしてサービス提供者を障害者自らが
決めて契約し、その内容にもとづいて行政が利用料の一部を負担すると
いう制度です。
利用者の自己負担額は、その人の経済状態によって決められます。
この支援費制度によって提供されるサービスでも、多くのホームヘルパーが
活躍しています。
「本人の生活を支援する」点では、介護保険におけるホームヘルパーの仕事と
基本的には同じですが、ケアマネジャーのような第三者がサービス内容を
組み立てるというしくみはありません。
あくまでも利用者本人とサービス提供者の間で話し合って決められます。
支援費制度のサービスでとくに触れておきたいのが、外出支援です。
若い障害者のなかには仕事をもっていたり、外で友人と会うなど、
アクティブに生活している人がたくさんいます。
「外に出ていく」という二ーズがとても強く、その部分をサポート
することが、ホームヘルパーにとって大切な仕事になってきます。
ちなみに、介護保険制度での外出支援は、通院やリハビリのための外出など
利用できる場が限られています。
障害者支援費サービスと大きく異なる点の1つになります。
なお、現在介護保険制度の改正が進められていますが、そのなかで、将来的に
介護保険制度と障害者支援費制度を一緒にするいう提案が出ています。
一方で、両方の制度を比べるとサービスの内容や考え方にずいぶん違いが
あるため、スムーズに一緒にすることができるのかどうか、疑問の声も
あるのが現状です。